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Audibleを聴いても、内容が頭に入ってこない。気づいたら音が流れているだけで、話がまったく追えていない。
その感覚、僕もよく分かります。
運転中や家事の合間にAudibleを聴くようになって5年以上経ちますが、聴いた内容をすべて覚えているわけではありません。
僕には3人の娘がいて、平日にまとまった読書時間はほとんど取れません。
それでも本を読みたくて、耳で聴く方法にたどり着きました。だからこそ「せっかく聴いてるのに入ってこない」ときの、あの焦りもよく知っています。
先に結論をお伝えすると、頭に入らないのは、あなたの集中力や能力のせいではありません。そもそも「全部頭に入る」という前提のほうが、少しだけ高すぎるのかもしれません。
この記事では、頭に入りにくくなる理由と、僕が5年かけてたどり着いた聴き方を紹介します。「頭に入らないなら、そもそも始める意味があるのか」と迷っている方にも、判断の材料になればうれしいです。
そもそも、本の内容を全部覚えている人はいない
対処法の前に、ひとつ考えてみてほしいことがあります。
紙の本を読んだとき、あなたはその内容を全部覚えているでしょうか。
おそらく、覚えていないはずです。
数日前に読んだ本の内容を細かく説明してほしいと言われても、ほとんどの人は難しいと思います。それでも僕たちは、紙の本を読んで「頭に入らなかった」とは、あまり言いません。
つまり「Audibleだから頭に入らない」のではなく、読書はもともと、そういうものなのです。
目で読んでも、耳で聴いても、内容の大半は流れていきます。その中で1つか2つ、心に残るものがあれば十分ではないでしょうか。
僕がAudibleを5年続けてこられたのは、この前提を持てたからかもしれません。全部頭に入れようとすると、聴くこと自体がしんどくなります。今日は何か1つ残ればいい。
そう思って聴くほうが、結果的に長く続きます。
Audibleが頭に入りにくくなる3つの理由
とはいえ、聴き方によって残りやすさが変わるのも事実です。頭に入りにくくなる理由は、大きく3つあります。
| 理由 | 何が起きている? |
| ①「ながら」作業が頭を使いすぎている | 文字と音声が頭を奪い合う |
| ②速度が合っていない | 遅すぎても速すぎても頭に入らない |
| ③ 耳で受け取りにくい本 | 図表や複雑な理論は、音声だけだと追いにくい |
理由1:「ながら」作業が頭を使いすぎている
Audibleの魅力は、何かをしながら聴けることです。ただし、ながら作業の種類によっては、内容がまったく残りません。
たとえば文章を書いているときや、メールを返信しているとき。言葉を扱う作業と音声を聴く作業は、頭の同じ場所を使い合ってしまいます。
どちらも中途半端になり、聴いた記憶だけが消えていきます。
理由2:再生速度が自分に合っていない
意外かもしれませんが、速度が遅すぎても頭に入りません。標準の速度は普段の会話より少しゆっくりで、そのペースに引っ張られてリズムが乱れることがあります。
かといって速すぎれば処理が追いつかない。やっかいなのは、この“ちょうどいい速度”が作品ごとに変わることです。
ナレーターさんによって話すスピードが違うので、同じ設定のままだと、聞き取りやすい作品もあれば、速すぎる作品も出てきます。
理由3:その本が、耳で受け取りにくいだけ
図表を見ながら理解する本や、複雑な理論を積み上げていく本は、音声だけで追うのが難しくなります。これは本が悪いわけでも、選んだあなたが間違っているわけでもありません。
同じ本でも、紙で読めばすっと入ることがあります。耳と相性のいい本、目と相性のいい本がある、というだけの話です。
僕が5年続けられた聴き方
ここからは、僕が実際にやっている聴き方を紹介します。ポイントは4つです。
- 頭が空く作業と組み合わせる
- 聴きやすい速度を探す
- 聴き逃したら30秒戻る
- 紙で挫折した本を耳で聴く
どれも特別な工夫ではなく、5年のあいだに「これなら続くな」と残ったものだけです。全部やる必要はないので、できそうなものから試してみてください。
頭が空く作業とだけ組み合わせる
僕の場合は運転中と、家事を手伝っているときです。体は動いていても、頭には余白がある。
そういう時間とAudibleは相性が良いです。
逆に、文章を書くような言葉を使う作業中には聴きません。どちらも入ってこないと分かったからです。
聴きやすい速度を、自分で探す
そこでおすすめなのが、速度を作品ごとに変えることです。僕は1.5倍を基準にしていますが、聴き始めて「なんだか合わないな」と思ったら、その場で調整します。
Audibleは細かく速度を変えられるので、ひとつに固定せず、作品ごとにラクに聴ける速度を探せばいい。それだけで、入ってこない感じはかなり減ります。
「ん?」と思ったら、30秒戻る
聴いていると、ふと気が逸れて「今なんて言った?」となる瞬間があります。
そんなときは、迷わず30秒戻します。Audibleには30秒巻き戻しのボタンがあるので、ワンタップで聴き直せます。紙の本で数行戻って読み直すのと、同じことです。
戻れると分かっていると、聴き逃しへの焦りが減ります。
紙で挫折した本こそ、耳で聴いてみる
紙で読めなかった本が、耳なら入ってくることがあります。目で受け取りにくかっただけで、「自分に読めない本」ではないからです。
紙の本だと、分からないところで手が止まってしまいます。理解できないまま次に進むのは、なんだか負けたような気がするからです。でも耳なら、分からないまま流せる。
そして後から戻れる。この「一旦捨てて、後で拾い直す」ができるのが、聴く読書の一番の強みだと思っています。
もし途中で投げ出した本があるなら、耳で試してみる価値があります。
以前、本屋でドストエフスキーの『罪と罰』を立ち読みし、数ページで「これは無理だ」と棚に戻しました。買うことすらしなかった本です。
それから何年か経ち、Audibleで再挑戦してみました。正直、最初は諦めて聞き流していました。でも音声は勝手に進むので、止まらずに済みます。話が分かってきたところで、聞き流した最初の部分だけ聴き直すと——「あー、なるほど!」。あの意味不明だった場面が、急につながったのです。
小説も、聴く読書の入口に向いています。物語の力で耳が引っ張られるので、意識しなくても続きが気になります。
僕は自己啓発書も聴きますが、「聴く読書は楽しい」と思えたのは小説のおかげでした。
最近のおすすめは、吉田修一さんの『国宝』です。
歌舞伎の世界を描いた長い物語ですが、耳で聴いていると情景が立ち上がってきます。
また違う尾上松也(2代目)さんが実際に朗読するバージョンもあり、迫力は満点ですよ!
何から聴くか迷っているなら、こういう物語から入るのも良いと思います。
気になった方は、耳で聴いてみてください。
▶ 『罪と罰(上)』を Audible で聴く
▶ 『国宝(上)』を Audible で聴く
それでも合わなければ、無理しなくていい
ここまで聴き方を紹介してきましたが、最後に正直なことを言います。いろいろ試しても頭に入ってこない感覚が消えない人、そもそも聴く読書が合わない人も、一定数います。
いろいろ試しても入ってこないなら、紙の本や電子書籍に戻るのも立派な選択です。読書の目的は「Audibleを使うこと」ではなく、本の内容が少しでも自分の中に残ることだからです。
また、オーディオブックのサービスは Audible だけではありません。頭に入ってこない感覚が、ナレーションや品揃えの相性のせいなら、他のサービスが合う可能性もあります。

大事なのは、自分を責めないこと。合わない方法を無理に続けるより、合う方法を探すほうがずっと前向きです。
まとめ:全部頭に入らなくて、いい
最後に、この記事のポイントをまとめます。
- そもそも紙の本でも内容の大半は流れていく。全部入らなくて当たり前
- 言葉を使う作業との「ながら聴き」は避ける
- 聴きやすい速度は作品ごとに変わる。その場で調整すればいい(僕は基本1.5倍)
- 「ん?」と思ったら30秒戻る。戻れると焦らない
- 分からないところは一旦流して、後で聴き直せばいい
- 紙で挫折した本こそ、耳なら入ってくることがある
- どうしても合わなければ、無理せず他の読書法でいい
僕も5年聴き続けていますが、聴いた内容の大半は覚えていません。
それでも、たまに何か1つ残る日があります。全部頭に入れようとしなくていい。
それくらいの気持ちのほうが、聴く読書は長く続きます。
もしまだ Audible を使っていなくて、「頭に入らないなら意味がないのでは」と迷っているなら…
全部は入りません。でも、1つ残ればいい
--それくらいの気持ちで、まずは無料体験から試してみてください。

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